車検費用の概算と、安く抑えるための対策(フリードの車検費用)

所有しているフリードの車検を実施した。クルマの維持費のうち、車検は大きなお金がかかる。車検の度に憂鬱となる方も多いと思われる。特に、車両が発売されてから時間が経っているクルマだと、様々な整備が必要になってくる。この記事では、普通車の車検に必要な費用と、その費用を節約するために、自分で日常点検の範囲でチェックすることで費用を抑えられる項目をまとめた。

目次

車検とは何か?

自家用乗用車の場合2年に1回、自動車継続検査(車検)を受けなければならない。仮に車検が切れの車で公道を走行した場合、免停処分という重い罰則となる。そして何より、車検はクルマが道路運送車両法で定める保安基準に適合しているかをチェックするものである。車検は、有効期限が切れる1ヶ月前から受けることができるので、余裕を持って準備をして受けるのが良いだろう。

ユーザー車検と民間車検

車検には、車の使用者あるいはその代理の人が陸運局(軽自動車の場合は軽自動車検査協会)に持ち込んで検査を受ける「ユーザー車検」と、国の認可を受けた指定工場や認定工場で実施する「民間車検」がある。ディーラーや、車検専門のお店などに出す人の多くは、この「民間車検」を利用しているはずだ。民間車検でも、陸運局の代わりに車検ができる検査ラインを持っている「指定工場」と、整備士が車を整備だけを行い、陸運局もしくは指定工場に持ち込んで車検をする「認定工場」がある。ディーラーや車検専門店などは、「指定工場」となっていることが多いので、短時間での車検実施が可能。

今回のディーラーでの車検にかかった費用は?

車検にかかる費用=①法定費用+②検査代行手数料+③車検基本料金+④整備費用 となる。

フリードの車検費用

今回は、総額で94,390円だった。内訳は以下。

項目今回の費用(円)
①法定費用46,010
②検査代行手数料10,500
③技術料29,900
④整備費用7,981
合計94,390(値引き1円)

①法定費用は車、ユーザー車検でも民間車検でも必ず必要な費用である。一方、それ以外の②車検基本料金、③整備費用は節約の余地がある。今回は私がお世話になっているディーラーでの車検にかかった費用を、①法定費用、②検査代行手数料、③車検基本料金、④整備費用に分けて紹介する。

ちなみに、ディーラーは同じメーカーの車を扱っていても、会社が違うことがある(例えばホンダのディーラーは地域によって会社が違うため、あくまで以下は私が依頼したディーラーでの話で、全国で同じ価格とは限らない)

①法定費用 46,010円

法定費用は、ユーザー車検でも民間車検でも必ず必要な費用。重量税・自賠責・印紙代である。重量税は車両の重量によって課せられる税金。また、自賠責保険は強制加入になる。印紙代は車種と受ける工場によって若干異なるが、2000円程度。今回のフリードの場合は、重量税は24,600円、自賠責保険2年分で20,010円、印紙代1,400円で、合計が46,010円だった。年式によって重量税が減税となる場合もある。

②検査代行手数料 10,500円

検査を所有者に代わって行ってもらう料金で、「指定工場」として車検を変わりに実施してもらい、事務手続きなどを行ってもらう料金。私の場合は10,500円だった。

③技術料 29,900円

指定工場で保安確認を検査するとともに、24ヶ月の定期点検を実施する料金。いわばディーラーなどの工場の「技術料」と考えれば良いだろう。ここを節約することにより安い金額で車検を通すことができるが、安全のためにディーラーの「技術」を買っていると考えると納得感が高い。保安確認検査料+24ヶ月定期点検:29,900円

④整備費用 7,981円

今回、CVTフルード以外はDIYで整備の上で車検に臨んだので上記はCVTフルードの交換料金(フルード代、ワッシャー代、工賃)となる。

車検費用を節約するには?

車検費用を節約するためには、様々な方法があるが、①の法定費用以外の②~④の費用を削っていくことになる。私は自分が気がつくことができない項目についてプロの視点から見てもらいたいため、今回はディーラーでの車検を依頼したが、ディーラーではない民間車検を利用したり、ユーザー車検(陸運局への持ち込み)により大幅に費用を節約できる。ユーザー車検を受けると平日が一日潰れてしまうのでコスパが悪いのであまり利用しない。

また、予め言っておきたいが「工賃」は整備してもらう以上は必ずお支払するべき金額。ここをケチったり、値切ったりしてはいけない。「自分でできることは、自己責任で自分でやる」というスタンスで不要な作業は依頼しない、逆に、自分ができないところはきっちりと対価を支払ってお願いする、という姿勢で臨むべきである。

以下では、民間車検前提で、車検費用を抑える方法を2種類紹介するが、併用することもできる。各自の事情に合わせて、可能な範囲で実施してみると良いだろう。

節約方法1:ディーラー見積りからDIYで可能な整備は自分で実施する

一番簡単な方法は、④の整備費用の節約。自分で可能な整備は自分で実施すると、工賃が節約できるとともに、純正部品以外の部品をうまく活用することで部品代の節約にもなる。今回支払った車検費用は総額94,391円だったが、実は一番はじめの見積もりに記載の金額は120,671円。下の表は今回の車検でDIYで節約した費用。部品代を考慮しても、トータルで約16,000円の節約になった(今回はCVTフルードの交換を依頼しているため、当初の見積もりに含まれていなかった7,981円は追加で発生しているが、走行距離を考えると本来は不要)。

項目部品代+工賃(円)DIY部品代概算価格(円)
エンジンオイル交換(部品代+工賃)3,1963,000
オイルフィルター交換(部品代+工賃)3,3771,000
ブレーキオイル(部品代+工賃)7,2822,500
エアコンフィルター(部品代+工賃)5,4451,000
ワイパー(フロント、リア)4,0961,500
パンク修理キット5,0601,500
スチーム洗浄5,8050(自分で下回り洗浄)
CVTフルード交換0
(交換時期ではなかったため)
7,981
(DIYでできないため追加で依頼)
合計34,26118,481

上記すべてをやることにハードルが高いと感じる人もいると思うが、簡単な作業のみ自分で実施するだけでも効果がある。

手間がかからない例で言うと、パンク修理キット。Honda車の場合は、コンプレッサー(空気入れ)と修理剤のセットで売られているのだが、修理剤はできるだけ使いたくない。というのも、修理剤を使ってパンク修理すると、その後の処理がとても面倒だから。なので下記の様なパンク修理キットを携帯しておくことでいざという時役に立つし、何より5,000円の出費も削る事ができる。コンプレッサーは純正のものを取っておくと、市販のパンク修理キット使用時にも使うことができる。

メルテック(meltec)
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また、特にコスパが高いDIYとしては、エアコンフィルターの交換・ワイパーの交換。

これらは、買ってきてポンと取り付けるだけ。そしてコストも安い。エアコンフィルターやワイパー交換の方法についてはこちらのページに記載している。

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節約方法2:ディーラー以外の民間車検場に依頼する

ディーラー以外の民間車検場に依頼すると、②検査代行手数料、③車検基本料金、④整備費用が比較的安くなる。プロの整備士が見てくれるので信頼できる指定工場での民間車検場であれば安心。

ディーラーと比較して②検査代行手数料、③車検基本料金が安く抑えられている事が多い。また、④整備費用については、洗車サービスをあえて省いて費用を抑えたり、純正同等の社外品を使ったりして整備費用を節約してくれることもあるので相談してみると良い。

ディーラー以外の民間車検を通してみて、やはりディーラー車検の方が良かった、というのであれば次の車検はまたディーラーに依頼すれば良い。私はディーラー車検とそれ以外の民間車検どちらも利用しているが、「一度でもディーラー外で車検を通したらディーラーで車検を受けられない」などという事はなかった。

民間車検場の検索

民間車検場を探すのは簡単。私が利用したことがあるのは、楽天車検。こちらは、全国の民間車検場から自宅近辺の車検場を検索し、予約できるシステム。楽天車検で検索した結果、私は近場のコバックがヒットしたのでアルトワークスの車検は近場のコバックで行っている。ディーラーでの車検に比べてだいぶ費用が抑えらる。また、整備士によるチェックもしてもらえるので、オススメ。

まとめ

今回、ディーラーで実施したフリードの車だが、DIYや、車検をどこに依頼するかで費用に大きな差が出てくる。車検費用は普通車の場合2年に一度必ず受ける必要がある検査のため、信頼のおける整備工場で受けるのが良いだろう。うまく民間車検場を活用しつつ、DIYで必要な整備を進めるのが良いだろう。

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