ノーマル(ドライビングポジションのみ最適化)のS660でサーキットを走行した際の一番の課題は「今、全開でアタックしていいのか?」がわからなかった事。
油温や水温がわからず、踏んでいいのかどうか、わからない状態で攻めるのは精神衛生上、とてもとても、よろしくない。油温が高く、油圧がかかりにくい状況でアクセル全開でブローとか洒落にならない。ということで、まずは車の状況を把握する必要があり、追加メーターを検討した。
追加メーターの検討
水温やブースト圧のみであれば、OBDコネクタに接続して水温を取得できるメーターがお手軽だが、油圧や油温は出力されておらず、計測することができない。オイルは最重要な指標なだけに、今回は様々な純正メーターも手掛けている日本精機製の追加メーターを導入することにした。
選んだメーター類
Defi(日本精機)のメーターのうち、Defi-Link ADVANCE コントロールユニットを使えばセンサーの配線を全部コントロールユニットに突っ込んで、そこから1本のケーブルでメーターに繋ぐことができる。メーター同士を数珠つなぎのようにつなげていくので、配線が少なくて済む。室内が狭いS660にはベストな選択だと思う。
インテリアの統一性
Defiの「コントロールユニットを買うんだから、同じシリーズで統一感を出して揃えましょうよ」というDefiの商品戦略に見事ハマってしまった。確かに油温・油圧計をつけるのであれば、ブースト計や水温計も同じ種類のメーターで揃えると統一感が出て見栄えがとても良い。室内もレーシーな雰囲気になる。
視認性も良いし、純正メーターと色が揃っているので違和感がない。
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メーター取り付け後の動作確認やメータから得られる情報についてはこちら
メーター類の検討
奮発してブースト計(max 2.0)、水温計、油温計、油圧計、コントロールユニットの5点セットで購入した(セット品はAmazonで扱っていなかった)。これを車両に取り付けていく。
水温計アタッチメント
水温は、OBDからではなくウォーターホースにセンサを搭載して取得する。よって、こちらにもセンサーアタッチメントが必要。アッパーホース径が26Φのものがちょうどつく。
シールテープ
メーターの取扱説明書にも記載があるが、漏れ防止のためにセンサーにはシールテープの巻きつけが必要。
水温センサ・ブーストセンサの取付作業
商品到着。
まずは、バッテリーの端子を取り外す。メーター配線をするときにショートさせたくないので。また、クーラントやオイルでやけどしないように、エンジンが完全に冷えた状態で行うこと。
水温センサの取り付け
水温計に付属のセンサーを、アタッチメントに取り付ける。
まず、シールテープを巻きつける。ネジを先端から見て、時計回りになるように巻きつける。
それを、センサアタッチメントに取り付け。
水温センサのホースへの取り付け
水温センサの車体への取付は、エンジンからラジエータ(前方)に向かっているホース。ここにアクセスするためには色々外す必要がある。
①エアクリーナーボックスを取り外す。10[mm]の工具があれば、ネジを緩めるだけ。
②インタークーラーを取り外す。下写真左側のホースクランプのネジを2箇所緩めてホースを外し、インタークーラーを持ち上げると外れる。
③エキスパンションタンク(ラジエータキャップがついているタンク)をずらす。ステーに取り付けるためのネジを取り外し、ホースはつないだまま、ステーから外してどけておく。
④エンジンカバー(樹脂の黒いやつ)を外すと作業しやすい。これがターゲットとなるホース。
後でエア抜きが完了したことを確認できるように、エンジンが十分に冷めた状態でエキスパンションタンクのクーラント量を覚えておく(テープか何かで印をつけておくと良い。作業した車両は液面がMAXラインだった)。そして、ターゲットのホースに切り目を入れる。切れ味の良いハサミで切れば切れるが、切った瞬間にクーラントが漏れるので、予めビニール袋を下に用意しておく。
ホースをハサミで切断し、形を整える。その間にセンサーアタッチメントをはめ込む。中性洗剤を薄く塗っておくと入りやすい。
押し込んだら、付属のホースバンドで留める。
クーラント戻しとエア抜き
ビニール袋からクーラントを回収し、再びエキスパンションタンクに戻すのだが、だいたい800mlくらい抜けた。万が一こぼした事を考えてフリードのクーラント交換作業のときの余りをスタンバイしていたが、不要だった。
エキスパンションタンクにクーラントを戻す
エア抜きを行う
今回、クーラントを抜いたことにより若干エアが噛んだので、エア抜きを行う。便利なのがクーラントチャージャー。
ラジエータキャップの代わりに、チャージャー付属のキャップを取り付け、漏斗にクーラントを入れて暫くアイドリングするだけ。ラジエータファンが回るまでアイドリングすると、ポコッってエアが抜ける。終わったらエンジンを十分冷ましてからキャップを取り付ければ完了。エンジンが十分に冷めた後、液面が戻っていればOK。若干の誤差は、走っていれば勝手にエアが抜けるので問題なし。
水温計センサハーネスの取り回し
水温センサーのカプラを、ホームセンターで売ってる金具で取り付ける。
エンジンルーム内のFuseボックスのステーに金具を共締めして、カプラをタイラップで固定した。
室内への引き込みは、ブーストセンサと一緒に行うのでもう少し後で。
ブーストセンサの取り付け
ブースト計に用いるブーストセンサについては、以下写真の点線部のどこかに、メーターキット付属のジョイントを噛ませて取得する。インマニから出ているホースをたどるとわかりやすい。
センサとの距離が短いほうが良いので、今回はセンサ側の搭載位置を考えて下写真のように配線した。
センサは、水温センサと同じものを使って搭載。タービン上の方にある遮熱板?雨よけ?のネジに共締めした。
遮熱板(or 雨よけ)の下にタービンがあるので、タービンの熱影響をできるだけ受けない位置に配置した。
ブーストセンサの配線を水温センサの配線と一緒に室内に引き込む
ここから、助手席側のサービスホールに配線を行う。サービスホールを通すためには、カメラ取り付けの際に外したリアのパネルを外す必要がある。以下記事参照。
サービスホールを塞いでいるグロメットをエンジンルーム側からラジオペンチでつまんで取り外し、配線が通る穴を開け、その間にブーストセンサと水温センサの配線を通す。全体図としては下記写真の通り。
これで、水温・ブーストセンサの配線は完了。
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