ノーマルS660で日光サーキット 1回目(2021/06/25フリー走行)

純正状態での実力を把握すべく、日光サーキットに走りに行ってきた。ドライビングポジションを最適化した以外は、ブレーキ・タイヤ含めて全て純正。走行してみた感想と、今後の課題についてまとめた

目次

日光サーキットへ

梅雨の空模様。ホームコースの日光サーキットへ出発。

S660で日光サーキット(出発)

持ち物は、ヘルメット、グローブ、ツナギ、レーシングシューズ。あとは、エアゲージと養生テープ(ゼッケンを貼り付けるために必要)と車載工具。

S660で日光サーキット(工具)

大体これだけあれば、なんとかなる。あとは、前日搭載しておいた車載カメラも忘れずに。

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到着~走行準備

路面はドライ。ちょい気温高いかな。10:30~10:50の一枠を走行。平日なので、2,500円。午後から雨の予報もでていることから空いてるかな、なんて思ったら、10台程度の走行。それなりに賑わっていた。

S660で日光サーキット(到着)

走行前に、ホイールナット締め付けトルク、エンジンオイル量、ブレーキフルードなどを一通りチェック。最後に、冷間時の空気圧を合わせる。F1.9、R2.0でセット。この辺りは、タイヤの特性と経験によって変える必要があるが、S660では初走行なのでよくわからない。とりあえず冷間で純正既定値にセット。

S660で日光サーキット(事前チェック)
フロント1.9
S660で日光サーキット(事前チェック)
リア2.0
S660で日光サーキット(事前チェック)
走行前のおまじない

走行前に、メンテナンスモード(AHA:アジャイルハンドリングアシスト 含む全てのVSA関連の機能をOFF)に入れておく。

日光サーキット走行

日光サーキット概要

日光サーキット公式
2011年から通っているサーキット。S660はオープンカーであるが、サーキットの規定で、幌を閉めた状態であればノーマルでも走行が可能(本当に余談だが、日光サーキットのオープンカー規定の普通自動車の写真は、私が昔持っていたNBだw)。

国際サーキットより敷居は全然低い。日光耐久レースといった草レースも開催されており、過去に何度か参加している「ホームコース」。最高速が120km/h程度のテクニカルコースで、ロードスター、86やスイフト・スポーツのような軽量の車両で、大排気量の車両をカモることができる。メシも美味い。

公式のコース案内にもある通り、12のコーナーを持つ右回り走行のコースとなっている。縁石は(昔より低くはなったが…)インカットしすぎると車両が跳ねて不安定となるので注意。高速コーナー、低速コーナー、複合コーナーがあり、ドラテクを磨くにはもってこいの攻め甲斐があるサーキットである。

S660インプレッション

はじめに…AHAのキャンセル

S660には、AHA(Agile Handling Assist)という機能がついている。

運転者のハンドル操作に応じて、4輪それぞれに軽いブレーキをかけることで、車両の動きを滑らかにし、安定感のあるコーナリングを可能とするシステムです。

https://www.honda.co.jp/ownersmanual/webom/jpn/s660/2019/details/13697090-45381.html

コーナリング時に「ブレーキをかけ」てしまうので、当然タイムロスにつながる。よって、これをキャンセルして走行。

軽自動車64馬力規制の壁

NBやNAのロードスターで走ることが多かったが、それらと比べた最も大きな違いは、「パワー」である。やはり、非力であることは否めない。アクセル全開で立ち上がる時に、「もう少し進めばなぁ・・・」というシーンは多々ある。このあたりを改善するだけで、相当楽しい車になるに違いない。ここは要改善項目。低い回転数からトルクを出して、回転が上がったら64馬力になるように絞るような制御をしているのが体感できる。すなわち、「気持ちいい領域」が、馬力規制に適合するように抑え込まれている感じ…。あとひと加速、欲しい。

コーナリング性能は秀逸

真骨頂はなんと言ってもコーナリングである。タイヤ性能と、タイヤが食いつくサスセッティング、軽量な車重が相まって、コーナのアプローチから旋回がとても速い。馬力差がある格上の車両がいても、直線で離されるが、コーナーで追いつける。こういったサーキットでは、馬力の差よりも重量差がラップタイムに効くので、うまく走らせることができれば、車重が軽いS660は十分楽しめる。

タイヤ

冷間でFr1.9/Rr2.0で走行したタイヤは、以下のように変化した。

タイヤ位置冷間空気圧温感(走行後)空気圧
フロント右1.92.2
フロント左1.92.3
リア右2.02.3
リア左2.02.4
走行後の空気圧の変化。単位はkg/cm2

右回りのサーキットは、遠心力がかかる左側のタイヤに負担がかかり、発熱が大きくなる。結果、空気圧は左側のタイヤの方が高くなるのが普通。でも、全開で走って温感で左右差が0.1kg/cm2ということは、すべてのタイヤにそれなりに荷重がかかっているのだと思う。純正の足がバランスが取れた良い足ということ。縁石に乗っても姿勢が乱れない。

ブレーキ

日光サーキットはブレーキの負荷は小さい。S660の車格でフルブレーキを行うことは無く、最も強くブレーキをかける11コーナーも「曲がるためのブレーキ」となるので、いかにコーナリングスピードを稼ぐかを考えることになる。走行回数を重ねると、若干フィールが悪化した程度。チューニングを勧めていくと、ノーマルブレーキだと流石にきついだろうね。

ベストラップタイム

時間の都合上、走行は1枠。ベストラップタイムは、46.187(ノーマル参考タイム)。自分の実力で、ノーマルだと、こんなもんかなぁ…14Lapまでは様子見で、15,16Lapにクーリングを挟んでアタック。セクションのベストがバラバラだ(笑)。なぜ18周目がベストなのかわからん…

S660で日光サーキット(タイム)

参考までに、以前のNB8Cのベストタイムが42.4だったので、おおよそ、その4秒落ち。嫁のドノーマルアルトワークスで48秒(真夏+ダメダメなタイヤ)。

課題

メーター類の追加

今回一番不安だったのは、水温や油温がどれくらいか不明だった点。踏んでいいのかどうか、わからない状態で攻めるのは精神衛生上、とてもとても、よろしくない。まずはメーターの追加が最優先事項。メーターの取付についてはこちら

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やっぱり、パワーが足りない。80馬力位になればめちゃくちゃ楽しくなりそう(64→80馬力で、25[%]アップ!効きそうだ)。様々なパーツメーカーから馬力アップのキットが出ているので、それらを試してみたい。今後冷却系の課題と併せて検討する。

足回り

もう少し硬いバネの方が好みだが…替えてしまうと縁石乗りづらいんだよな…ちょっと硬くする方がロールが抑えられて良いと思う。タイヤももう少し踏ん張りが効くようにホイールを変更する、などを行いたい。

走行後のメンテナンス

まずは、タイヤカスで汚れてしまったボディを洗車。また、高負荷走行を行ったため、オイル交換を実施。

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大きな鉄粉もなく、良い感じ♪わずかながら、キラキラした金属片が。アタリがついたってことだろうと思う。

S660オイル交換後のオイルの様子

まとめ

日光サーキットを走行して、軽自動車であるS660だからこそ楽しめる要素がたくさん見つかった。今後は、まずは車両の状態を把握するためにメーターの追加を検討すること、そして、最終的には馬力のアップを行い、サスペンションをもう少し硬くすることにより、もっと楽しめるクルマになりそうだ。今の所、LSDの必要性はあまり感じなかったがパワーを上げてみて検討。これから夏になりタイムが出にくい環境になるので、冬のアタックを目指して車両改修の構想を練ろうと思う。

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