「五大モーターショー」の一つ、2025年1月に開催された北米国際自動車ショー(Detroit Auto Sho)に行ってみた。デトロイトはアメリカの自動車産業の歴史的中心地として知られており、アメリカらしい新型車の展示を見ることができた。今回の記事はModded Detroit(デトロイトでカスタムカーを楽しむイベントの主催団体)が主催する、ミシガン州のカスタムカー展示ブースを紹介する。
新型車中心の展示に関する記事はこちら
カスタムカーの展示(ナンバー付き)
華やかなモーターショーの新型車展示会場とは別会場に、”Community Cars of the Motor City brought to you by Modded Detroit(意訳:Modded Detroitがお届けする、モーターシティのコミュニティーカー展示)”なんてものがあり、こちらも行ってみることにした。
広大な展示場に並べられた改造車の数々
クルマのスペックが書かれた看板もなければ、案内する人もいない。カーペットも敷かれていない大きな展示スペースにただ、改造されたクルマがズラーッと並べられている会場。どことなく「体育会系のクルマ好き」なイメージが漂う。この雰囲気、何かいい。
会場のすぐ手前では、ハイテク企業の偉い博士や経営幹部が、今後のAIを使った自動車産業の発展についてのディスカッションが行われているのとは対照的だ。
クルマ好きがコツコツ仕上げてみました感
展示されているクルマは半分以上日本車ベースな印象。それぞれ思い思いのカスタムが施されている。ただ、「カスタムカー」と言っても、日本のオートサロンのような華やかな感じでもなく、クルマ好きがクルマを楽しみながら自分でコツコツやってみました。的なノリを感じる。この会場で印象に残ったものをいくつか紹介したい。
SW + VTEC + Turbo
おおッと思ったのがまずこちら。MR-2(SW)だ~懐かしいなー、ジムカーナや峠で最強に早かったよな~
やっぱりナンバー付きだ。あ、エンジンルーム見えるじゃん。どんなカスタムしてるのかな、って覗いてみると。
Hondaの文字。そして、カタツムリが見えますw
こんなの楽しいに決まってるやつだ。
愛すべきマツダロードスター(Miata)たち
このMiataも「普段サーキット走ってますよ」オーラがすごかった。
ホイールはEnkeiのPF、トレッド面にはサーキットで熱が入ったときに生じる飴色の輝きとザラザラな表面。そしてフロントバンパーに見られる飛び石の傷。で、ナンバー付き。
リアバンパーもマフラーによる変色とか、ちょうどいいツラとか、縁石バンバン乗るので余分なサイドステップエアロついてません、とか、まさに「先週サーキット走って、ちょっと水洗いしてそのまま来ました」感じ。コレだよコレ。こういうので良いんだよ。
この記事でも少し触れたが、アメリカでも、ロードスターはサーキットで現役。
明らかに目的がありそうなツラインなホイールセットの怪しい子とか、
こっちは、峠走ってそうな雰囲気がある(笑)NBさん
キャンバー角セッティングのためのプレート入ってる。
街乗り用って感じだけど、これはこれで楽しそうだな~
希望ナンバは、ME-YATA!発音するとMiata(ミアータ)になる。
日産系
一世を風靡した、14シルビア。前期型ってのも渋い。
こちらは別の14。おー懐かしいテールだなー
フロントにV8載せてみました。ボンネット閉まらない場合はボンネットつけない、っていうのは定石なのかしらw
マインズの32。コレって右ハンドルだから日本から持ってきたやつ??
そしてなんと、パルサーGTI-R。就活のときに、Great Nissan Pulsar(GNP)ってネタを聞いたことがある人は、おそらく就職氷河期世代です。
めちゃくちゃかっこいい。
Honda
EF/EK系のシビックがあるのかなーと期待していたものの、見つけられたのはNSX。きれいな個体。北米ではAcuraブランドで発売されていた。
その他
映画「ワイルド・スピード(Fast Furious)」に登場したエクリプス(懐)
そして、超きれいな激渋セルシオ!ダッシュボードに輸出届が誇らしげに飾られており、日本語で「アラジンファクトリー」さんとあった。これは日本車好きなアメリカ人はたまらんだろうな。関係者の皆様、ちゃんと届いておりますよ(ご都合悪ければ消します)。
まとめ
デトロイトモーターショーでは、華やかな新車展示の傍らで、ストリートカスタムカーの展示が併設されていた。アメリカはクルマ社会。だから裾野も広いし、新型車から旧車カスタムまで、自動車が一つの文化として成り立っているということを感じることができた。日本車のカスタムはクルマ好きの間では人気があるようで、サーキットをガンガン走っている雰囲気のあるクルマや、クルマを改造して楽しむカスタムカーまで、多くの展示があった。この展示会場の体育会系の独特な雰囲気がすごく楽しくて、メイン会場と同じくらい時間を使ってしまった。
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