DIYでコツコツ直した987ボクスターの楽しみ方と周囲の反応

これまで、中古で買ったボクスターをコツコツとメンテしてきた。ということで、一通りのメンテナンスが終了したので、楽しみ方、周囲の反応などをまとめた。

オープンカーであることが、ケイマンには無い良さと思う。風を感じて、峠を流すのはとても気持ちがよい。シートヒーターがついたオープンカーで、秋~冬の夜道をヒーターを入れて、星を眺めて走るのも、春~夏の早朝に緑に覆われた峠道を快音とともに走るのも最高の気分。

*素人の個人的な感想です。あしからず。

目次

ワインディングを楽しむ

買ってすぐは殆ど乗らずに整備のみ、という使い方だったのが、整備後の2ヶ月あまりで走行距離は2500kmほど走行。近場のワインディングが楽しくてついつい距離が伸びてしまう。

そうは言っても、目を三角にして走るのではなく、流れに乗ってボクスターの挙動を噛みしめるように走る程度だが、感じることが多い。987ボクスターの特筆すべき点として、ステアリングの素直さが挙げられる。後輪駆動のお手本のようなクルマであると感じる。これは、ボクサーエンジンによる低重心化やノーマルのサスペンションのセッティングの良さが寄与しているのであろう。

タイヤは19インチのアジアンタイヤ2014年製なのでグリップはダメダメである。そもそもの話、19インチは適切とは思えない(路面のアンジュレーションが強い場面で追従性がイマイチ・・・)。しかし、アクセル・ブレーキで荷重をコントロールしてやると、意のままにノーズをコーナーに入れることができる。直線で十分に減速した後にステアリングを切って旋回姿勢を作った後、パーシャルアクセルで加減速0にバランスした状態で旋回した際に、4つのタイヤにどれくらいの負荷をかけ、どの程度余裕があるのかがわかりやすい。一方で、速度を見誤ったり、パーシャルアクセルのミスで意図しない駆動力がかかった際には、ワインディングのような十分マージンを取った非限界領域でも、アンダーステアの兆候をきっちりとインフォメーションしてくる。その際は、定石に従ってアクセルを若干戻してアンダーステアを打ち消してやれば良い。旋回挙動をコントロールし、アクセルを踏込みトラクションをかけながら旋回するのは、「操っている」感覚があり、楽しい。もちろん、例えばFFミニバンでも、同様の挙動を感じながら走行することは同じクルマなので原理的にはできるのだが、987ボクスターには「塊感」があるのだ。アクセルのダイレクト感とレイアウトから生み出されるものであると考えている。「狙ったこと」ができる、という機械的な素直さのようなものを感じる。

エンジンが背後にあるために得られる、自分の脊椎を中心にヨーが発生する感覚は新鮮であり、個人的には、「なるほど、これがポルシェがボクスターというクルマで表現したかったことなんだろうなぁ」と納得した。トランスミッションとエンジンをできるだけ低重心に配置していることも功を奏していると思われる。ジャッキアップして車両下を確認した時、トランスミッションが後端にあって「はぁ?なんでよ?wどうなってんだこれ?」と思ったが・・・。S2000やスイフト・スポーツのように精密な印象を与えるカチっとしたミッションフィーリングが作り込めなくいこと(おそらくレイアウトの制約上。今は技術が進んで改善されているかもね)を「小さなこと」だと思えるくらい、この感覚は、病みつきになる。

パワーについては、ボクスターSを乗っていないため比較できないのが残念だが、245馬力のエンジンの何に不足があろうか。それよりも、回すにつれて粒の揃ったエンジン音(排気音ではない。エンジンの音)を聞きながら、ワインディングを駆け抜ける楽しさがあれば、万事OK。

ボクスターのベストシーズンは、秋!

かれこれ20年弱、オープンカーというものに乗っている経験から、そのベストシーズンは、秋~初冬の夜であると思う。
春の風を浴びながら、冬の日差しを背にしながらのオープンエアも気持ちがいいものではあるし、夏以外は、オープンで乗っているのだけれど。

秋+オープンエアー=最強! 

987ボクスターは、リアのウィンドウ巻き込み防止のパネルや、ヒートシーターという、快適にオープンエアを楽しめる装備が充実している(バケットシートの導入に躊躇するくらい、ヒートシーターは素晴らしい)。また、車両のエアコンをOFFしてヒーターを強めにかけてやるだけで、外気温がマイナスにならない程度の気温であれば、オープンドライブが快適に楽しめる。ヒーターを強めにかけてやることで水温の上昇を抑制することができるし、夜の峠を、フラット6のエンジン音を聞きながらマニュアルで走ってニンマリすることができる。

人も荷物も載らないクルマ

二人乗りだし、積載性も悪い。それがどうした?大事な人を隣に乗せて、星空を積んで、風を感じながら走れば良い。


ボクスター購入時の周囲の反応

私の場合、クルマが移動の手段として必須な郊外都市に住んでいることもあり、周りにはクルマの数≒18歳以上の家族の数という家が多数派。現に、私達は、自分の通勤用、妻の通勤用、そして趣味のボクスターと、3台の車両を所有している。さらに、クルマが趣味で知り合った友人・知人が多いことからクルマ関連の話題も多い。そんな折に、「ポルシェボクスター買った」と答えたときの反応について、書いてみる。もし購入を考えている方が、「周りからどう思われるか?」を気にしているのなら参考になる・・・・かもしれない。

家族の反応

まずは、ボクスターを買おうと思うといったときの、家族の反応。
私が所有するクルマの全てのメンテナンスは、基本、自分でやっている。クルマ趣味に理解があるのと、仕事に対しても「活きてくる」ことを分かってもらっているのが救いである。よって、クルマ関連の殆どの決定権は自分にあり、ボクスターを購入するにあたっても「欲しいなら、買えば」だった。理解がある妻には感謝しているが、その後に、「なんでエキシージじゃないの?てっきり、エキシージ買うのかと思っていた。ボクスター重そうじゃん」という(一般的にはおそらくマニアックであろうが、私達にとっては至極一般的な)質問をされた。6発フラットに乗ってみたかったのと、値段が折り合わなかったのですよ。

知人の反応(→と私の回答)

「メンテ面倒っぽいよね。どうせ自分でやるんでしょ」(→はい、、、超絶面倒です。)
「987?ポルシェのオープンデッキって大丈夫?壊れないの?」 (→うん、、、調べた。コレ壊れると辛いよね、からのシリンダー冷却トーク)
「アイドリングでエンジン音バラけるよねー」(→そうそう。俺も感じた。個体差?それとも、この時代のポルシェってこんな感じ?回すと揃うよ~)
「オルタとか、大丈夫?996,986系よりはマシ?? インタミ対策どうするの?」(→インタミ対策品。オルタは死ぬかも、からの、どこが壊れるかトーク)
「おー、、すげぇー。かっけぇぇぇ~スーパーカーじゃないっすかぁぁぁ」 (→いや、ポルシェにはいろいろな車種があってね・・・・云々、からの値段トーク)・・・クルマにあまり興味がない人は、こんなもんかね。
「へぇー。速いんすか?」 (→多分、現状ではそれほど速くはない。タイヤ替えたら、どうかな??速いといいなぁ・・・)

普段サーキットで会う知人にたまたま峠で会ったら、「どうしたんですかコレ、てっきり、観光客の雰囲気組かと思いましたよwww」(→雰囲気組でいいんだよww。しばらく距離乗ってタイヤ替えたら、またサーキット走るから、今日はドライブして、帰るわ)

付き合っている人間が、ちょっと一般的ではないかもしれないが・・・(笑)。
高級車に分類されるしフロントの意匠が大きく変化していないことから、価格の割には「ドヤ!」って思われてしまう可能性があるけれど、このクルマを、ステータスや所有感で選んでも、得られるものがあまりないと思う。
そもそもクルマは、周りからどう思われるから、というのは、私個人的には全く関係ない問題なのである。楽しく走ることが一番大事。それが軽自動車であっても、フェラーリであっても(買えるわけないが)、価格や周りからの見え方に関係なく、やっぱりクルマって乗り倒して楽しむものなんじゃないかな?そういう宿命を持って生まれてきた工業製品なのだから、走らせて楽しむことができれば、最高のクルマライフである。そして、それを楽しむために、クルマを志考すれば良い。

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