DIYでミッションオイル交換を行う。S660 MT車の指定交換時期は8万キロ(CVTは6万キロ)。通常、車検や12ヶ月点検で、指定距離近辺になるとディーラーからミッションオイルを勧められる。
しかし、S660 MTのミッションオイル容量は、なんと1.4L(分解整備時)。これは、アルトワークス2.3L(交換時)や、ボクスターの2.25L(交換時)に比べて半分程度。とくに高速、高回転でせん断を繰り返されるトランスミッションオイルが1.4Lで8万キロってのは不安になる。もちろん、Hondaは過酷な試験を行ってOKとしているはずなので、通常の条件下では全く問題が無いことは理解しているが、交換費用はそれほど高いものでもない。ミッションのフィーリングってこういう「楽しい」クルマで重要であるし、今後も楽しく乗れるように(特にサーキット走行後とかは)定期的に交換しておこうと思う。
選んだオイルは↓のhonda純正トランスミッションオイル。
今回は慣らしが終わった2,350kmのタイミングで金属片をチェックする目的で交換した。慣らしについては以下記事参照。
ミッションオイルの排出
まずは、ジャッキアップ。
リアフロアアンダーカバーの取り外し
ジャッキアップしたら、↓のプラスチック部品を+ドライバで緩める、カバーを外す。
フィラープラグ、ドレンプラグの取り外し
↓写真のようにミッションオイルを入れる①フィラープラグと、ミッションオイルを抜く②ドレンプラグがあるのが一般的。必ず①フィラープラグ(上側)から緩めること。理由は簡単で、ドレンプラグを先に緩めてしまった後にフィラープラグが緩まない、となった場合、不動車となるから。
フィラープラグは、17[mm]のソケットで緩む。
ドレンプラグの頭の径は9.5sq!!素晴らしい。
次に、ドレンプラグを緩める。ここ、昔の日産車や、ロードスターは、10mmの4角が使われている。ソケット工具でよく使われる9.5sqで緩めることが多いが、古い車両だと固くなっていて、ナメることがあった。なんと、S660は頭が9.5sqのボルトを使ってくれている(手持ちの10mmのソケットが入らなかった)。何がありがたいって、下図のように手持ちのラチェットなどに「何もつけず」に緩めることができるのである。
一応、手持ちのKokenの9.5sqを使って緩めたが、、、あまり意味はない。
ドレンプラグを緩めると、ミッションオイルが排出される。
さすがに色は黒くなっているが、鉄粉などもなく、状態は良好。
ミッションオイルの注入
先にドレンプラグを締めておく。指定トルクは39Nだが、オイルで滑ってオーバートルクになりがちなので、35Nくらいで締めておいた。アルミのワッシャーが潰れればOKなので、良しとした。
使用するオイル量は、1.3L。
ミッションオイルは、通称「注射器」と呼ばれるサクションガンを使って注入する方法もあるが、それだと床に垂れて汚れるので、ファンネルを使って上から注入した。
エンジンルームからミッションユニットにアクセスできる車種(アルトワークスも)なら、これが楽。接続用のホースも付属していて、これだけでミッションオイル交換が可能。使っているファンネルはアストロプロダクツの物だが、同様の物は↓のリンクで検索可能。
ファンネルの先にビニールホースをつなぎ、エンジンルームからオイルを注入する。オイルが、オイルフィラーから溢れたらOK。1.3L入れて、追加で50mlほど入れたら溢れたのでフィラーキャップを締める。
フィラープラグの指定トルクは44Nだが、こちらも41Nで締めた。十分ワッシャーが潰れる感覚があったので問題なしと判断。
トランスミッション周辺を清掃して、アンダーパネルを戻せば完了。
インプレッション
当たり前だが、劇的な変化はなし。相変わらずスコスコ入るし、ガリっとも言わない。
S660のミッションオイル交換に必要な部品
ミッションオイル
まずはミッションオイル。これは、ノーマルデフなら純正を選択するべきだと思う。Hondaのミッションオイルは結構特殊で、サラッとしている。使用量は1.3Lであるが、最小販売単位が4L。3回交換できる。
ドレンプラグワッシャー:94109-14000 ワツシヤー,ドレンプラグ 14MM
エンジンオイルのドレンワッシャと共通。14[mm]のドレンワッシャーは、割と多くの車種で使われているので、まとめて購入。
フィラープラグワッシャー:94109-20000 ワツシヤー,ドレンプラグ 20MM
20[mm]のフィーラープラグワッシャ。あまり使用頻度は高くないので、ストックは10個くらいで十分。
エンジンオイルも同時に交換すると楽
S660のエンジンオイル交換についての記事はこちら。同じタイミングで交換すれば、作業効率が良い。
コメント