DIYでのクルマメンテに必要な工具の選び方(基本編)

車のDIYを始めるにあたって、必要になるのが工具。ただ、工具と言ってもその種類や用途は様々であり、さらに同じ工具でも、価格に大きな差がある。そこで、DIYで車の整備を始めるために持っておきたい工具と、その選び方を紹介する。

目次

高級工具と、そうでない工具の違い

ホームセンターで数千円で手に入る工具セットから、一通り揃えると10万円以上する工具セットまで様々な工具がある。その大きな違いは、一言でいうと「精度」である。

かくいう私は、初めて車を整備したときは、ホームセンターで2,000円程で売られていた工具セットを使っていた。はじめのうちはそれで事足りていたものの、ブレーキパッドを交換しようと作業していたら、取付ボルトの頭を舐めてしまった。修理工場まで走行し、ブレーキを交換してもらった苦い思い出がある。

その時に工場長に教えてもらったのが、工具の精度の話。特に、ブレーキ周辺など、高温になるボルトは固着していることが多い。その時に、潤滑剤もつけずに(恥ずかしながら知識がなかった)精度の悪い工具で外そうとすると、大きな力がかかる。ボルトと工具のクリアランスが大きいとうまく工具がかからず、ボルトを舐めてしまうというのだ。幸い、軽く舐めただけだったのでKTCのソケットを使いすぐに外してもらい大事には至らなかったのだが、工具の精度というものがとても重要ということを学んだ。それ以来、私はKTCを中心とした工具を集めている。

最近は、工具の生産技術が向上しているからか、昔よりも精度の良い工具を安く手に入れることができると思う。これからDIYで車両を整備するために工具を揃えようとしている方の参考になれば嬉しい。

工具メーカー

有名な国内工具メーカーとして、KTC(京都機械工具株式会社)、KOKEN(株式会社山下工業研究所)、TONE(TONE株式会社)など。また、海外の有名工具メーカーのSnap-on やMac Toolsなどは聞いたことがある方も多いはずだ。

DIYでのクルマメンテに必要な工具の選び方
ソケット類

これらの工具の精度はとても高く、値段もやはり高い。ただ、長く使える工具であることは間違いないので、使用頻度が高い工具に関しては、こういったメーカーの工具を持っておいて損はない。一方、使用頻度が低い工具であれば、必ずしも上記メーカーの工具を初めから揃えておく必要はないと思う。

ただし、ホームセンターで数千円で売っている、格安工具セットはあまりオススメはしない。精度が悪い工具を使って、ボルトを舐めると復旧にはとても時間がかかる。また、新車でも、ボルトを締めたり緩めたりしていくうちにだんだんと角が削れていってしまう。

最近だと、アストロプロダクツ、ストレートと言った工具屋さんでもオリジナルの工具が安く売られているので、まずはそこから揃えてみるのが良い。

セットで買うか、バラで買うか

初めて自動車用の工具を買う、という場合は、セットがお勧め。例えば、アストロプロダクツの工具セットなどは精度も高く使いやすい。これならば、後はフィルタレンチを加えれば、オイル交換・ブレーキパッド交換・サス交換・オーディオ交換が行える。工具箱もついていてこの価格で、良い精度の工具を買うことができる。ソケットツール類も、使い勝手の良い3/8(後述)で揃う。

↓これ、しばらく使っていたが品質もDIY初心者が車を弄るには全く問題ない。アストロプロダクツは工具専門店なのでよく利用している。

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まずはこういったものを購入し、ルールを決めて、使用頻度の高いものは、KTCやTONEといった気に入ったブランドのものに置き換えていくのが良い。

置き換えルールの例

例えばオイル交換で14mmのソケットを3回使ったら、4回目の整備を行う前にKTCの工具を買う、といったルールだ。そうすると、使用頻度の高い工具は自然とお気に入りの工具に置き換わっていくことになる。

この手法の良いところは、使用頻度の高かったセット工具を「車載工具」に置き換えることができるから。こうすることで、サーキットではこれらの車載工具を使うといった使い方もできるし、緊急用の車載工具として車両に積みっぱなしにしておくこともできる。使用頻度が高いことがわかっているのと同時に、何に使うかも記憶しているはずなので無駄のない「車載工具セット」ができる。こうすれば、無駄なく必要な工具を揃えていくことができるはずだ。

私はこのルールにしたがって工具を揃えている。昔購入したアストロプロダクツのセット工具の一部は、今でもサーキットでの整備用工具として活躍している。

車載工具セットはここまで成長。

頻度が高い工具だけは、先に良いものを買ってしまうのもアリ

車の整備をしていると、大体この工具は頻度が高い(どんな作業でも使うよね)という最低限の組み合わせが出てくる。よく使う工具は初めからこだわりたいという場合、余裕があれはKTCで揃えるというのも良い。

DIYでのクルマメンテに必要な工具の選び方:基本の工具一式

KTC ラチェットハンドル BR3E-S 9.5mm(3/8インチ)
KTC 3/8 9.5sq 6角 スタンダードソケット-ホルダー付
KTC 3/8 9.5sq エクステンションバー100mm
KTC メガネレンチ M5-0810
KTC メガネレンチ M5-1214
KTC メガネレンチ M5-1719
京都機械工具(KTC) 樹脂柄ドライバセット貫通タイプ[8本組]

これをすべて揃えると、価格が上で紹介したアストロプロダクツのセットの値段より高くなってしまうが、KTCのツールは堅牢で、精度良く、所有欲も満たしてくれる。とても使いやすいことは間違いない。KTCのプレミアムブランドNeprosとなれば、更に良い値段。その辺りは、コダワリによって試してみればいいと思う。

予算があれば、こういったセットで買うとお得。

自動車整備につかうソケットは、基本は3/8(9.5)sqを選ぼう

ソケットの大きさについても触れておくと、ソケットをレンチにはめる部分大きさにも種類がある(差込角という)。下の写真は、同じ12mmのソケットと、対応するラチェットを、差込角別に比較したもの。ソケットのネジと接する側とは反対側の、ラチェットなどのハンドル工具に取り付ける側の大きさを表している。

DIYでのクルマメンテに必要な工具の選び方:ラチェットの差込角(左から1/4インチ=6.3mm, 3/8インチ=9.5mm, 1/2インチ=12.7mm)

一般的によく使われるのが、下図真ん中の3/8インチ(9.5)sq。ソケットの差込角が合わないと基本、使えない。初めてのレンチ類の差込角は、真ん中の3/8を選んでおけばよいだろう。

色々やっていくと、小回りがきく1/4(シブイチ)や、大きな力がかけられる1/2(ニブンノイチ)が欲しくなってくると思うが、まずは自動車整備での使用頻度が高く、汎用的な3/8から揃え、一通り揃ってから1/4や1/2を買い足すのが良い。

その他必要な工具

サス交換やマフラー交換、ブレーキパッド交換などを行うのならば、車両をリジッドラック(ウマ)に乗せる必要があるため、リジッドラック(ウマ)と油圧ジャッキが必要になってくる。

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油圧ジャッキやウマは、タイヤ交換にもあると非常に便利なので買っておいて損はない。タイヤを交換するのであればタイヤを外すためのクロスレンチと、安物で良いのでトルクレンチだけは購入しておくことをおすすめする。

タイヤ交換用のトルクレンチとオイル交換に必要なトルクレンチに関しても揃えておくと良いだろう。

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オイルフィルターを交換するのであれば、フィルターレンチが必要。上記はアルトワークスHA36、S660、フリードスパイクに対応している。以下の記事を参照。

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これだけ揃えておけば、大体の作業はできる。

まとめ

車DIYを行う上で揃えておきたい工具を紹介した。自分で車を整備できると、カーライフをもっと充実させることができる。簡単な整備であれば、トライしてみることをおすすめしたい。初めて自動車用の工具を買う、という場合は、セットがお勧め。ソケットツール類も差込角3/8から揃えておけばよいだろう。

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ここから、使用頻度の高い工具を気に入ったブランドのものに置き換えていくスタンスだと長く続くと思うし、自分に必要な工具を厳選して買い足していくことができる。

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