以前の記事で、「DIYでの車メンテに必要な工具の選び方」で、DIYで車整備に挑戦する際に揃えておきたい基本工具セットを紹介した。
今回は、それらに加えて私が高頻度で利用しているラチェットを3種類紹介したい。ラチェットは、ソケットを付け替えれば汎用的に使うことができることに加えて、使い方や組み合わせ次第で作業効率がぐっと上がる。テンションも上がる。
コンパクトラチェット
最近のエンジンルームは狭くなってきている。特に、軽自動車であるアルトワークス(HA36S)やS660では、エンジンルーム内のネジを外すためには奥まで手を入れなければならないこともある。
そんな時、標準の長さのラチェットでは、様々な場所に干渉してネジを緩められない・締められない事がある。そこで役に立つのがコンパクトラチェット。
下写真の右側が通常のKTCのラチェットハンドル。対して、左側が、愛用しているSIGNETのコンパクトラチェット。
例えば、ウォーターポンプを複数のネジで均等に締め込んでいくときや、S660のエンジンルームに追加メーターのセンサー取り付けのためのステーを追加する際に大いに役に立ったし、内装のネジ外しなどにも用いる。DIY作業で使用する頻度がとても高いラチェット。今までの工具だと入らないとか、ネジを外すために作業にとても時間がかかる箇所でも、これなら簡単に外すことができる。
また、普通のラチェットで締め付けできるサイズだと、ついついオーバートルクで締めがち。特にM6(8mmのソケットで締め付ける)ボルトをその昔オーバートルクで破断させちゃった事があるが、柄の短いコンパクトラチェットならば必要以上に強い力で締められない。
ギアの歯数
KTCもコンパクトラチェットを出しているが、こちらは歯数が36。SIGNETなら歯数60で、狭い場所で歯が噛み合うまでの動きが大きくならずに済む。
KTCの歯数36ラチェットと、SIGNETの歯数60の比較
KTCの歯数36のラチェットハンドル(BR3E)と、SIGNETの歯数60のハンドルを固定し、10ノッチ回転させた比較。ビジュアルで写真で比較してみると使いやすそうだなってのが分かる。
歯数を少なくすれば強度が高くなるのだが、コンパクトラチェットの場合、本締めで使えるソケットは12[mm]程度だろう(人間がそこまで怪力ではない)。それ以上のサイズで本締めが必要な場合には別のツールを用いるため、そこまで強度は不要。それよりも、歯数を増やすことで、狭い場所での作業性を優先させたツールのほうが好み。
ディープソケットやエクステンション、早回しアダプタ(クイックスピンナ)と組み合わせて使うと狭い場所でも一層使いやすくなる。
相対的に値段が安いにもかかわらず、なめらかに動くのと、光沢がある塗装で質感も良い。重量感もあって、握り易く気に入っている。かれこれ5年以上は使っているが、ヘタったりもせず、とても使用頻度が高い(逆に通常の長さのラチェットはほとんど使わない)。
72枚歯で更にコンパクトなラチェットを購入した
TONEのコンパクトショートラチェットハンドルは、更にコンパクト。最近購入したが、とても便利。
詳細の紹介記事はこちら
伸縮式ラチェットハンドル
どこで購入したかを忘れてしまったが、伸縮式のラチェットハンドルも役に立つ。下の写真のように、コンパクトに使うと普通のラチェットハンドル。
柄の部分を伸ばして、テコの原理を効かせることができる。
また、ヘッド部分が曲がるので、ちょっと奥まった場所でもアクセスすることができる。
フリードやアルトのオイル交換は、このラチェットハンドルで行っている。本締めでも使っているし、固く締まったネジを緩める場合にはガシガシ叩く事もある。値段はそれほど高くなかったと記憶しているので、壊れたら仕方なしと思っていたが、元気なまま、もう10年位使い続けている。
同じような商品として、SK11 伸縮式フレックスラチェットハンドル 差込9.5mm角がある。
ネプロス ラチェットアダプター
最後に紹介したいのは、ネプロスのラチェットアダプター。
これ、何かというと、ラチェットの中に入っているギア機構をそのままに、ハンドルだけを取っ払ったようなもの。
使い方としては、下のようなハンドル・エクステンションと組み合わせて
ラチェット機能付きT字ハンドルになる。
T字ハンドルをスライドさせると、大きな力をかけられるラチェットハンドルになる。
これで、まず上の形でネジをゆるめて、そこからT字ハンドルにして早回を行うということが可能になる。
バイクのカウルなどを取り外す際や、車でも、同じ大きさのネジを複数外さなければならない時に便利に使える。T字ハンドルとして使えるので、プラグレンチソケットさえあれば、プラグ交換なんかもできちゃう。
組み合わせは自由自在だが、よく使う組み合わせは、ライドヘッドハンドル BHM3 差込角:9.5×全長:200mmをスライドハンドルとして使い、コーケン 3/8(9.5mm)SQ. オフセットエクステンションバーセット 6ヶ組 PK3763/6を付け替えてTジレンチのように使うことが多い。
まとめ
便利で使用頻度が高いラチェットハンドルだが、特に私が気に入って使っているものを紹介した。汎用性が高いツールなので、揃えておくととても便利だと思う。
SK11 伸縮式フレックスラチェットハンドル 差込9.5mm角
京都機械工具(KTC) ラチェットアダプター ネプロス NBRA3 差込角:9.5mm
KTC ( 京都機械工具 ) プラグレンチ 【9.5sq】 薄肉タイプ B3A-16SP
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