S660 44Gオイルクーラーのサーキットでの効果確認

S660は油温が厳しいとよく言われている。実際、油温、油圧のメーターを取り付けて冬場でも計測してみると、ちょっと頑張ると簡単に120℃以上になってしまう。年末にオイルクーラーを導入したので、半年ぶりにS660でサーキットを走行し、その効果を確認することができた。

目次

オイルクーラーの装着と期待される効果

S660はMRという特性と、軽自動車であることによるオイル量の少なさもあり、油温が厳しいことが知られている。我がS660には油温/油圧/水温/ブースト計を取り付けてあり、ノーマルだと高速巡航で110℃。全開が続くサーキットでは、油温が120℃を超えてくる。

メーター類の取り付け記事(油温/油圧/水温/ブースト)はこちら↓

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ベースとなるオイル自体は120℃でダメになるというわけではないのだが、粘度低下により油圧も下がってしまう。結果、油膜切れを起こしてしまうとエンジンにとってはよろしくない。また、オイルに含まれる添加剤は分解されてしまう。S660の場合、油温は110℃以下(高速巡航の油温程度)にコントロールしたいところだ。

そこで、オイルクーラーを取り付けた。オイルクーラーの選定と取り付けの記事はこちら

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オイルクーラーに期待するのは、サーキットでの連続走行。NB8Cで走っていた時にもこれに悩まされたのだった。NB8Cは夏場、ショートサーキットでも15分程度全開走行すると油温が120℃になってしまい、クーリングラップを入れる必要があった。S660でノーマルの場合も、10~15分程度の全開走行で油温は120℃程度となる(季節によるが、春秋の場合)。

オイルクーラー実力の検証

オイルクーラー導入後は、高速道路や峠を走っても、冬場ならクーリングファンを作動させない状態でも油温が100℃を超えることはなかった。オイルクーラー導入の主目的は、クルマの消耗を抑えて、楽しく運転できることだったので、その目的は達成できた。

サーキット走行での効果検証結果

日光サーキット走行で油温を見てみた。外気温は15℃。走行当初からファンを回し始め、20分連続走行後の映像。油温107℃、水温93℃と良好だった。これは、オイルクーラーによりオイルが冷やされることもそうだが、そもそものオイル容量が増えたことも大きいと思う。

下記は動画の切り抜きのため画質が悪いが、右から油圧・油温(107℃)・水温(93℃)。

秋・冬・春にかけては特に心配すること無くアタックができるようになった。夏場だと流石にクールダウン走行が必要になるだろうが、夏はそもそもタイム出にくいのでリアフェンダーの穴あけ加工などは、今の所あまりやる気はない。

オイル交換についての注意事項

オイル交換の際に気をつけることがあるので記載しておくと、44G製のオイルクーラー、クラーケンは取り付けの際にオイルホースとオイルクーラー本体で約1L程のオイルが追加になる。油温が86℃で開くサーモスタットをオイルブロック内に組み込むため、オイルが温かい状態でオイルを抜くと、サーモスタットが開いているのでオイルクーラー内のオイルも抜けてしまうことになる。

サーモスタットが開いている状態でオイルを抜き取り、「抜いた分だけ新しいオイルを入れる」のであればいいがS660のサービスマニュアルなどに記載のとおり量(オイル交換時2.4L/フィルター同時交換で2.6L)を入れる場合には足りなくなるので注意が必要。

詳細はこちらの記事を参照

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