車のオイル交換は、ディーラーやカーショップなどで行うのが一般的だ。しかし、軽自動車であるS660は交換頻度が高い(Hondaサービスマニュアルでは5,000km or 半年毎のどちらか早い方)。オイル容量少なく、かつ高回転まで回すような使い方をする軽自動車なので仕方がない。そのたびにディーラーや自動車用品店に行くとなると結構手間なので私は自分でメンテナスを行っている。DIYでオイル交換するメリットとして、エンジンのコンディションを自分で把握できること、同じグレードのオイルであれば、プロに任せるより安くできるコストメリットがある。この記事では、DIYでオイル交換する方法と、オススメするエンジンを紹介する。
慣らしが終わったタイミングなので、金属片もチェック。慣らしについては以下記事参照。
エンジンオイルの排出
まずは、ジャッキアップ。ジャッキアップに関してはこちらの記事を参照
まぁ、ジャッキアップしなくても、ノーマル車高なら、スロープ乗せれば、ギリ行けそうな気はする。
下に潜って17[mm]のソケットで↑を緩めると、オイルがドバっと出る。
エンジンオイルの注入口を緩めて、オイルが排出されるのを待つ。
オイルフィルターの交換(フィルタも交換する場合)
オイルが排出されている間にフィルターを緩める。使用した工具はPIAAのフィルターレンチ(フリード、アルトワークス共通)。ホンダ車はだいたいコレでOK。
緩んだら、カップレンチを取り外して後は手で緩める。カップが噛み込んではずれない場合、コンコンって軽く叩くと外れる。
オイルフィルタを外すと、フィルタ内に溜まったオイルが溢れてくるのでオイル受けに入るようにセットしておく。
新品のフィルタ。ホンダがアフターマーケット用に販売しているHAMP製を用いる。接合部(ゴム部分)にエンジンオイルを軽く塗る。
オイルフィルタを取り付ける。取付は、フィルタのゴムの部分が接合部に当たってちょっとパッキンが潰れてから、3/4回転締め込む。フィルタには90度ずつ1~4までメモリがついている。今回は、着座した時に見やすかったメモリが3だったので、締め込んでいくと、→4→1→2まで閉めれば3/4回転となる。
ドレンプラグの取り付け
オイルがほぼ出きったら(これ、やり始めるときりがない。15分くらいで切り上げ)、ドレンプラグのワッシャを新品に交換し、オイルを少々塗布。規定トルクで締め付ける。
ドレンボルトの締め付けトルクは40N・mだが、37N・mでもワッシャが潰れた感覚が十分にあったので、37N・mでOKとした。
オイル注入
使用したオイルは、Mobil-1 5W-30 SP。オイル交換のみの場合は2.4L。フィルタも同時に交換する場合には、2.6L必要。
SP規格に準拠しているオイルなので、冷却、潤滑、耐熱、耐酸化性能は高い(でないと規格PASSしない)。これが規格準拠の安心。
オイル注入口から規定量のオイルを入れる。エンジンをかけ、3分間アイドリングする。その後、3分以上エンジンを止めて放置(オイルパンにオイルが落ちるのを待つ)。
メンテナンス警告灯をリセットする
S660には、オイルメンテナンス警告灯が備わっている(5000km超えると点灯するらしい)。
- SEL/RESETスイッチ(メーターの右上にあるスイッチ)を押したまま、STARTボタンを2回押下。このとき、SEL/RESETスイッチは押したまま。すると、メンテナンス警告灯(スパナのマーク)が点滅するので、SEL/RESETスイッチから手を離す。
- 再びSEL/RESETスイッチを押し続けると、メンテナンス警告灯が消灯。
オイル量の確認
↓赤マルの部分を引き抜き、一度オイルを拭き取り、もう一度奥まで挿す。その後引き抜いて、オイルの量をチェックする。
引き抜いたあと、オイルが染み込んでいるのが、MINとMAXの間であればOK
排出したオイルの処理
廃油は、各自治体の規定に従って処理する。
↑写真ではアストロプロダクツ製のものを使ったが、どこの製品でもいいので値段で選べばOK。
フィーリング
アイドリング時、若干静かになったと思う。初期始動時に、柔らかさが効いていてエンジン隅々まで行き渡るのが早いからではないかと感じた。このオイルで、サーキットを全開走行しているが、高負荷時のヘタリも特になく、相性も良さそう。
油温計、油圧計を付けていないので、温度条件などの詳細は不明ながら、パワーダウンなく、フィーリングも悪くなかったので、しばらくはこのオイル(Mobil-1 5W-30 SP)を使っていこうと思う。
サーキット走行後の排出オイルを見て、鉄粉の量をチェック。若干見える。アタリがついたかな?
S660のエンジンオイル交換に必要な部品
オイル:Mobil-1 5W-30 SP
Hondaの公式HPによると、SM級以上のオイルが要求されている。オイルのみ交換時2.4L、フィルタ同時交換時2.6L。選択した銘柄はMobil-1 5W-30 SP。今回Mobil-1 5W-30 SPを選択した理由は2つ。
1)高性能合成オイルのため、品質は安定しているであろう。
2)S660もタイミングチェーンのため、SP規格で新たに追加された「タイミングチェーン保護性能」があること。
4L缶を2つ買っておけば、S660では、3回オイル交換ができる。
オイル:Mobil-1 5W-40 SN
サービスマニュアルに記載の推奨オイルは5W-30となっているので、5w-40はHondaとしては推奨範囲外のオイルとなる。しかし私はサーキット走行などの高負荷環境がメインなので、熱ダレ対策(油圧の低下防止)のために硬いオイルに変更。現在はこちらの5w-40を使っている。Mobil-1は、ポルシェでも銘柄指定されているオイルで、以前所有していたボクスターにも使っていたのでブランドの信頼性は抜群。
ドレンプラグワッシャー:94109-14000 ワツシヤー,ドレンプラグ 14MM
14[mm]のドレンワッシャーは、割と多くの車種で使われているので、まとめて購入。ちなみに、私が所有しているS660/フリードスパイク/アルトワークスはすべてコレでOK。
オイルフィルタ(交換する場合):15400-RTA-003
ホンダがアフターマーケット用に販売しているHAMP製を使用。フリードと共通なので、これも常に3個ストックしている。
オイル処理箱:なんでも良い。値段と容量で選ぶ
値段が安く、自分の車両のオイル量に合わせたものを選べばOK。廃油は各自治体の規定に従って処理する。
オイルの選び方
ミッションオイル交換について
S660のミッションオイル交換についての記事はこちら。エンジンオイルに比べると交換頻度は低いが、エンジンオイル交換作業の際に同時に交換すれば、作業効率が良い。
トルクレンチの選び方
オイルクーラーの選び方と装着
サーキット走行
Mobil1 5w-30で走行(慣らし終わってすぐの走行)↓
Mobil1 5w-40での走行(オイルクーラー装着後の走行)↓
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